ブログご覧の方に、お詫び申し上げなければならないかと思うほど、今日のスクランブル、聞き苦しかったですね。
国民新党の幹事長の自見先生、(たぶん本当は良い方なんですけれど)、やっぱり痛いところつかれちゃって困ってらっしゃるのかな、と、家に戻ってビデオ見直したら、改めて感じました。なにしろ、番組中は、わたしとキャスタ-の両側から、「まあまあ」と止めても、質問に対する直接のお答えでないお話が、どうにも止まらないので。
何点か、ポイントがありました。
つまり、銀行法の適用をうけている、ゆうちょ銀行を、銀行法の適用からはずして、総務省所管の特殊会社のようなものにしたい、というのが与党、少なくとも国民新党の方針だということ。銀行法の適用がないのなら、1000万円以下の預金が全額保護される、預金保険の対象からも、はずれます。常識的には、ですよ。
すると、法律で、郵貯の預金に対する政府保証を復活するんですかね、いまどき、何等かの保護規定がないと、預金集まらないですから。
国が、かなりしっかりと、監督する、裏を返せば、経営の自由度は制限される、「公社」のような組織の預金でないかぎり、あぶなくて、「政府保証」は、付けられません。だから、口では「株式会社の形をとる」と言っても、実質公社に、民から官へ、戻すつもりだ、ということは、今日のお話から、垣間見えました。
そして、200本以上ある、郵政関連法、改正するとなると、政府内に準備室が必要になります。私が「そのトップの人選がポイントで、かりに総務省で、民営化に後ろ向きだという烙印を押されたことのある官僚が、任命されるとなると、それでこの「郵政改革」なるものの、本質が露呈する」、と申し上げた瞬間の、自見先生の表情、、。
隣にいた時はよく見えなかったんですが、あらためてビデオで拝見したら、笑っちゃいました。なんて、正直な方なんでしょう。 これで、現時点での人事案は、見えたようなものですね。
私が「額面8兆円にもなる、株式を売らないで、どうやって、ネットワークを維持して3事業一体でやっていくんですか」、とお聞きしたら、「すくお金のことを言うが」とおっしゃりながら、途中から「株は売るんです、全部じゃないけれど」と、???
我が国の金利の状況がふつーの国になったら、預金を集めて国債で運用する、いまは、たまたま利益がでているけれど、そんなやり方では、いずれ人件費の分だけ赤字が出るようになります。郵便事業は、メールの普及等の影響で、毎年5%くらい減っています。だから、民営化して、利益が出るようにしていかないと、というところで始まった話なんですが。
なんとなく、昔「第2の予算」とか、政府ののお財布と言われ、便利に使われて、四国に3本橋かけたり、なんとかピアを作っちゃった、財政投融資の復活に、限りなく近い発想を感じますね。郵貯や簡保の、資金運用部への強制預託義務をなくす方針を決めたのは、なんと12年前の橋本総理なんです。
資金運用部、という名前を使わなくても、ゆうちょ銀行が集めた預金を、民営化が遅れた政投銀がまた借りして、公共投資的なものや、ゾンビ企業の救済に、歯止めなく使い始めたら、似たようなものですね。
金融社会主義への、テルミドールの反動。あるブログに、言いえて妙、な表現があったので、お借りしまーす!
12年、7つの政権にわたる、膨大な検討の積み重ねと年月を、ぜーんぶちゃらにして、いっきに時計の針戻しちゃうんだから、政権交代って、すごいわ。
「郵政3事業を健全に維持発展させるうえで、国民にご負担をかけないことがポイント」と、わたしが申し上げたことについて、自見幹事長「それは、そうですよ。」と。
その、お言葉お忘れなく!