不毛な市場原理主義観念論は、景気対策議論の質を貶める!

  いつの頃からか、特に左系か右系に偏ったメディアで、多様されてきた、市場原理主義批判の、稚拙さについて、最近、日本経済新聞、中日(東京)新聞など購読数の多い媒体で、まともな社説やコラムがようやく出てきました。

 経済学の教科書に、この言葉はないですが、そもそも、論者(といっても、学者ではなく、評論家やコメンテーターやひどい場合はタレント)によると、その典型であるアメリカにおいてこういうナイーブな議論はありませんよね。

 世界最大のファンドを操るソロス氏が言い出した言葉を、そういうものを最も憎んでいるように見られる方々が後生大事に使っているのは、なんだかちょっとねえ。

 国際金融畑にも数年おりまして、G7D(財務大臣代理会合、いわゆる金融マフィアの会合)にも20数回同席した私ですが、彼等ほど、「市場は失敗するものであり、どこまでがセーフでどこまでがアウトか、のルールの問題だ」、ということが分かっている人達はいません。

 今求められているのは、高度にテクニカルな部分も含めた金融の国際的なルール作りであり、これは、貿易ルールにも及んでくるでしょう。戦後経済のルール作りの集大成とも言える、英知を結集しなければなりません。

 アニマルファーム、という旧ソ連を皮肉った小説がありますが、市場を否定すれば、国家による管理経済に行き着きます。これは民営化の否定であり、「市場原理主義と小泉竹中が諸悪の根源」、という人たちが、民営化が大嫌いで、大きな政府と公務員だらけの世界、結果的に最も貧富の差が拡大してしまう社会を志向しておられのは、自明の理です。

 こういう人たちは、社会保険庁も、昔のままがいいんでしょう。「パソコンは1日5000字以上は絶対やらない」、という労働協定を平気でむすんじゃった人たち、結果的に1億2000万国民に多大な迷惑をかけても、平気な人たちと、根は一緒です。

 明日、両コラムをブログに掲載します。

 ところで、今は夜の11時ですが、民主党の抵抗で、まだ20年度2次補正が成立しません。この中に含まれている、雇用対策の基金、地域活性化交付金、貸し渋り保障枠の拡大は、浜松、湖西、新居にとってきわめて重要なセーフティーネットであり、今日も副知事や市長と、金額も含め具体化にむけてお話をしたところです。

 特に、貸し渋り融資の拡大のために行う、政府関係機関の補正予算にまで反対するのは、野党としても、センス悪いですね。抵抗するにも構える場所があるでしょう。


この記事へのコメント
こんにちは。

釈迦に説法かも知れませんが、金本位から国の信用、国の信用から○○。
この○○を見つけ、皆それを基準にするのが、これからのルール
なのかもしれない様な気がします。

「オズの魔法使い」(経済の話)を思い出した時の文書をアップします。
Posted by フレモン at 2009年01月27日 08:11
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