やはりおかしい返済猶予法案、質疑なく強行採決!

ツイッターでも書きましたら、反響大きかったですが、返済猶予法案、これが多少なりとも、政策的に正当化されるなら、本当にぎりぎりのところで、生死をさまよっている借り手が、この制度で救われ、3年で回復、というシナリオが実現するような制度になっていること、ですが、そうなんでしょうか?
 この法案で、新たに認められるのは、次のようなことだけです。
 新規の融資に、信用保証協会の保証をつけたいなら、今の制度でも、100%まで可能なんです。自民党政権で、私たちは予算上の枠を30兆円に拡大し、15兆円まで使われていて、15兆円残っています。

 すでに保証が付いている融資を延長する場合、保証の延長には保証協会は応じることになるし、公庫の融資については、中小企業庁から延長に応じるように、との指針が出ています。

 今回新しいのは、 金融機関が、保証を付けずに貸している融資(プロパーと言います)について、途中から保証をつけること(旧債振替)を、4割まで認める、というところです。

 しかし、
今の経済状況で、信用保証が全然付いてない融資先といのは、どういうところなのか、、。つまりすごくいいか、すごくわるいか、、。
 いいところに、4割の信用保証はいりませんし、わるいところ、破たん懸念に近いところの不良債権を保証によせて、何年か延命させるだけであったら。その間、そのマネーはその借りてに張り付いており、ニューマネーを必要とするところにはまわりにくくなります。ましてや自己資本規制がきびしくなるわけですから、貸出の総量が増える方向にはない、、。

 本当に国民のまえに、この制度の持つ意味と、運用にあたる指針を出す経済産業省・中小企業庁や、検査マニュアルを改訂する金融庁の、具体的な方針についての徹底審議や、借り手や実務家を参考人として招いての質疑が行われてしかるべきですが、これだけコントロバーシャルな法案で、中身が詰まってなくて、しかも官僚答弁を入れないということになると、息詰まるのは見えています。

 だから強行採決??

 これらの事実や、閣僚の発言が英訳されて、世界をとびまわるたびに、株価が下がってきます。
 昨日は韓国中央日報の編集委員さんから、日本の経済改革の遅れについての取材をうけました。
 ノムヒョン政権下で、組合が経済改革を遅らせ、停滞して、ウオンが暴落し、政権交代した後、急激に回復しつつある韓国に、「輸出先として、日本にあまり悪くなられても困る」と心配される日本。なさけない、なんとかしなければ!

 


この記事へのコメント
世間では「返済を猶予してくれるありがたい制度」という位置づけですね。
しかし、そのための仕組みとかの説明や審議が必要なはず。
それがなされていないから、もっと審議して、と自公は委員会を退席したのですよね。
それを民主は、じゃあ採決するべと採決して、衆議院で強行採決したという解釈でいいですか?
1年生議員のうち、どのくらいこの法案の仕組みを理解しているのやらとも感じます。
こうやって、どんどん、審議しないで強行採決ばかりやっていって、やがて日本は?という不安がますます募ります。

しかし、これで亀井さんの悲願である、郵政とこの法案が決まったので、もう亀井さんは用済み?
亀井さんてば、リベラルな集団のなかにいて「真の保守党集団を」なんて、なに言ってるの?な発言も。(@@;)
Posted by 0子 at 2009年11月20日 10:26
単に12月にある小沢主催の中国ツアー日程が押しているから
って話や野党を論破できないからとか色々ありますが野党時代
あれだけ批判をしていた強行採決をいきなり炸裂とは恐れ入りました・・
自民党さんも与党時代はやっていたのですからやられた側の気持ちも
多少なりとも判ったのでは?
次政権奪取したときは円滑かつ議事の透明性を確保してくださいね。
Posted by くま3 at 2009年11月20日 11:16
ていうか、10月分の各会社の売上が、半端ない低調さで、正直、年末を越せるのかと愕然としております。
去年の同時期をはるかに下回っております。

日本以外の国の株価は上がっても、日本は下がりっぱなし。
科学技術に予算出さなくて技術力世界2位になったら、日本の株価はまだまだ下がるような予感もします。

新政権発足後、具体的な政策はなにも実行されていなくて、民間で言えば、2月間受注なしでは生きていけないのですが、政府だから許されているのか、しかし、そうこうしても国民の生活を止めることはできない訳ですから。
昔教科書で見た、パンを買うのに荷車にお金を積んでいく図の生活にはなりたくないですー。
Posted by 0子 at 2009年11月20日 16:53
11月12日の記事

> 企業の健全性、体力を,ABCDに分けた場合、今回の措置で、AとDだけが生き残って、
> 却って企業間格差が開くのではないか、
> よくいっても、BやCの上が割りを食うのではないか、ということです。

この意味がようやく分かりました。丁寧な解説ありがとうございます。
個人的には、モラトリアムは反対です。
経営難の企業は破綻させて、新興企業に資金を回し、新陳代謝を促すべきだと思います。
でも、民主党政権ではこの種の産業再生は無理そうですね。ますます日本経済の閉塞感が強まりそうです。
Posted by たなとす at 2009年11月20日 20:33
強行採決を自民党もやっていたでしょ
というコメントには驚いた。
近年の自民党政権は、たった2日の審議(今回のモラトリアム法案)で強行採決や、主旨説明や質疑なし(民主は残り10法案でコレをやろうとした)での強行採決なんてやってないですよ。
Posted by 通りすがり at 2009年11月20日 21:44
こんばんは

たびたび 寄らせてもらってます。
一日に、男女問わずに、様々な年齢層、職業の方と 親しくお話をさせてもらいますが

皆さんから様々な声が聞こえてきます。

皆さん、各々な、悩みを持ってそれでも、前向きに歩んでいます。
私も、その中の一人です。
どんな結果でも前向きに進み、新しく変わろうとしています。

皆さん、口にするのは

簡単ではなけどあきらめない
地方で、出来る事がまだ、沢山あるように思いました。
仕事と活気が、戻ってほしいです。
Posted by むね at 2009年11月20日 23:15
↑お恥ずかしい限りですが、デフレとインフレを混同しておるようなわたくしです~。
言い訳ですが、本当はのんびり専業主婦をしようと思っていた文学部出身のわたくしが、ひょんなことで国家試験に受かり、子供を抱えて会社勤めもし、産休も取り、育児と介護と仕事に明け暮れ、オットの自称上昇志向に併せて(転職)支え合い、とにかく目の前の事だけを考えていれば良かったのは、自民党政権の時代でした。
ここにきて、なんか変だなーと思い始め、あれこれ考え初めてしまったのですが、そういうのは、私だけではないような気がします。
主婦層や若い人たちに芽生えた政治を監視していかないと、という空気。
これは、インターネットの普及もあると思いますが、欧米でカジュアルに政治を語るという雰囲気にも近づいてきたのかもしれないとも思われます。
Posted by 0子 at 2009年11月21日 18:21
こんにちは
返済猶予制度を検索してたら、辿りつきました^^

今日、話を銀行の人から聞いたのですが、

・減額か期限延長の2つから選ぶ
・どちらも元金は減らないから不利

・手続きには信用保証協会へ費用15万円必要
・年内の資金繰り用なのに、2・3ヵ月後から実施

との話でした。
そこから、個人が銀行と交渉するみたいですが、
なんか銀行は手数料目当てのビジネスチャンスと
している気がします・・・・><
Posted by ゆうこ at 2009年12月01日 17:00
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